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更新日 2020-06-29 | 作成日 2020-06-29

6月の特集

コロナ騒動下における資金繰りについて

●緊急事態宣言が発動され、外出は控えなさい。人との接触は減らしなさい。との事でビジネスには甚大な影響を与えています。

●企業経営者にとっては、極めて困難な時期となっています。そんな中、最先に来るのがいわゆる資金繰りです。支払の源泉となる売上入金が劇的に減少するので、全ての支払いを一度に払う事は出来ません。

そこで、支払いの優先順位を決めて、どうしても払わなければならないものから払っていくしかありません。何を優先順位としていくかですが、下の順番で優先順位をつければよろしいと思います。

1.支払手形の期日払い …不渡りになると、銀行から取引停止処分の扱いを受け、事実上倒産となり、会社そのものが存続困難となり会社経営はストップしてしまいます。万が一、不渡りになる可能性がありましたら、早い段階で取引先銀行に連絡を入れてください。

2.従業員の給料 …働き手への給料の遅配・未払いが続くと、労働意欲は急激に減退するのは当然として、労働基準法違反となり、雇用調整助成金も受給要件から外れてしまいます。

3.仕入代金の支払い …売り物の元になるものなので、支払方法の変更等でもって対処したりで、弾力的な運用を心がける必要がありまです。

  1. 家賃・水道光熱費・保険料などの毎月の支払経費 …大家さん・保険屋さんに交渉して家賃の支払延期とか、減額をお願いしたり、また保険については、一時止めるとか減額したりの交渉をする必要があります。
  2. 税金・社会保険料 …当局側で種々の納税猶予があったりと融通が効きます。また同様に社会保険料も対応していますので、年金事務所に問い合わせてください。
  3. 借入金の利息・元本返済 …銀行と交渉し、返済期間の延長、元金の支払延長等、融通が効きますので対応してみてください。


種々、優先順位をつけて支払方法等を検討しましたが、会社(事業)で、お金のない時はないので、その時には個人の預貯金をあてにするしかないと思われます。

●更に、倒産防止共済とか、小規模企業共済と生命保険を利用し、ここから資金を引き出す事も考えられます。どうしてもとなれば、カードローンもありますが、金利が高いのが難点です。公的な機関で、コロナ対策用資金貸出しを行っていますので、大いに利用すべきです。いずれにせよ、資金は会社(事業)の血液みたいなものなので、種々の方法で輸血をし、要は死に体にならないよう、手を尽くさなければなりません。

●コロナ対策用助成金について
 雇用に関する助成金制度である。雇用調整助成金があります。申請するのに大変に手間がかかり、複雑で提出資料が多すぎる等非常に速効性に欠けますが、申請しないよりはましと思いますのでチャレンジしてみてください。また、持続化給付金もあります。
 
 個人最高100万円、法人最高200万円です。現在、応募者殺到でいつ給付金を手にする事が出来るのか解りませんが、これもチャレンジしてみてください。家賃保証の件も出ています。いずれにせよ、国のやる事は、はっきり言って遅いが、ないよりはましと思います。(2.5.14現在)

コロナ騒動下における役員給与の途中減額について

●御存じの通り、役員給与は年の途中で減額してはいけないとなっていますが、このコロナ騒動は法律立案者は、おそらく想定していなかったと思います。拠って、この騒動は正に想定外なので途中減額あって然るべきと考えます。なぜなら、何しろ売上金額が突然に減少したり、なくなったりするのですから。外国人観光客相手のホテル・旅館は壊滅的打撃を受けています。同様に人の集まる業種も同様です。イベント屋、居酒屋、クラブ、レストラン等々…

5月の特集

経営者保証のない融資を目ざして!

●中小企業の融資には、経営者個人による保証が付き物です。これが新事業展開、事業承継、事業再建の足かせになっている事もまた事実です。これなしで融資できる方向でいきましょう。というのが、例の「経営者保証に関するガイドライン」で、既に平成26年2月からスタートしています。まだまだ利用は全融資に占める割合は低率(21.4%)ではありますが、序々に進んでいます。

●このガイドラインは、以下の3点となっています
(イ)会社と経営者の関係を明確に区分・分離する。
(ロ)財務基盤を強化する。
(ハ)財務状況の正確な把握、適時適切な情報開示等によって経営の透明性を図る。

 上記3点ですが、会社としては当り前の事を求めています。特に会社の資産と収益力のみで借入金の返済能力有りの状況を判断する事が重要なポイントと思われます。
 また、この資料の信憑性を増すため、外部の専門家(税理士等)の力を必要としています。

●いずれにせよ、3つの条件をクリアする事が大事ですが、この3条件全てクリアしていなくても、要は、返済可能な条件(将来条件を満たす)が整っていれば、保証なしでもあり得ます。

月次決算とはこれ如何に⁈

●要は毎月決算をする事です。では何が解るか?日々会社は経済活動をしており、刻々と変化しています。その状況を数字として把え、会社の変化をいち早く把える事を主眼とします。

●月次決算していれば、変化を数字で把え、適時その変化に対して適切に手を打っていける素地があると見てくれます。

●金融機関としては、日々刻々として動いている様が見えている月次決算をしているような会社は機敏な動きの出来る会社で、しかも継続的に事業活動が出来ており、資金の継続的返済にも耐えられる会社ではないかと見てくれます。

●では、実際の月次決算ではどこを気をつけて経理処理するのか。まずは、正確に期間計算をする事。在庫も毎月残を出す。費用については保守主義の原則に基づき計上する(将来発生するであろう)経済事象を当年度に引き戻して計上する。例えば、役員退職金引当金とか、年払い分費用も月単位にて数字を落とし込む事です。

新民法について

●まずは、売掛債権の消滅時効について旧民法では、債権の消滅時効を10年とし、短期消滅時効として職業別に製造業・小売業などの売掛債権を2年、宿泊料・飲食代金は1年、建築請負工事代金は3年でしたが、新民法は全て廃止、併せて商法における商行為の時効5年もなしにし、消滅時効を統一して、いずれか早いほうが経過した時に請求する権利を時効により消滅する事にしました。

●債権者が権利を行使する事が出来る事を知った時(主観的起算点)から5年。債権者が権利を行使する事が出来る時(客観的起算点)から10年。一般取引では、当事者同士は、契約内容を知っているので、主観的起算点である5年が使われる。従って、少なくとも5年間は請求に関する記録を保管する必要があります。

●5年で時効が来る事が決定したので、自社の売掛債権の管理回収はこの期間を念頭において管理をしましょう。いずれにせよ、「売掛金年齢調べ」は欠かせない作業となります。何せ、以前の2年から5年に延びたわけですから…

●売掛金の完成猶予・更新について
 日頃、売掛金管理をしている時、やがて5年の期間が満了してしまう場合、これを遅らせる方法があります。これを時効の完成猶予・更新と言います。

㋑ では、どうするか。金銭の貸主が返済しない借主に対し訴えの提起をする

㋺ 催告の方法あり。これは裁判外で債務者に対し履行をせまって内容証明で催告書を送付する方法です。送付日から6ヶ月は時効の完成が伸びます。

㋩ 承認について、これは時効の利益を受ける当事者が時効によって、権利を喪失する者に対し、その権利が存在する事を知っている旨を表示する事を言う。権利の承認があった時は、時効が更新され、その時から新たに時効期間が進んでいきます。

●協議を行う旨の合意による時効の完成猶予について
 「協議を行う旨の合意による時効の完成猶予」は当事者間にて権利についての協議を行う旨の合意がなされた場合には、時効の完成が猶予されます。

〈期間として〉

① 合意時から1年経過時
② 合意において1年未満の協議期間を定めた場合はその期間の経過時

※ 新民法のスタートは、令和2年4月1日からとなります。従って、施行日前の事業は原則として旧民法適用です。それ以外は新民法が適用となります。

4月の特集

経営計画を目指す道標(みちしるべ)としよう

●事業経営を進める上で、従業員に対して如何にモチベーションを高めるか、そのために経営計画をたてます。しかし、それが精神論だけに偏っていると、社員の活動にバラつきがでることがあります。社長の経営方針を話すだけではなく、具体的な数字を出して現場感覚で伝えるようにしましょう。

●従業員は会社の発展を願わない人はいません。ただ、会社がどこに行こうとしてるのかを明確に伝えないと烏合の衆になりかねません。拠って、あくまでも具体的でなければなりません。

●経営環境の変化が激しく経営計画を作っても無駄だ。と思っていませんか?数字の話をしていきますと、実際に年間の人件費と借入金の返済額はわかるわけですので、その金額を上まわる売上をあげましょうとの提示が必要です。

●自社の年間の売上をどのくらいの利益を出せばよいかを個別商品別に落とし込んでいく必要があります。

●売上高の構成比の高い順に分けて、どの商品を今後重点的に力を入れるべきか、また年間の売上金額が決まればそれに対応する経費をその経費別に個別に金額を算定しましょう。

●いずれにせよ、同業他社との競争は避けられません。ただ、自分の会社はこうやるんだとの明確な意識を持つことは極めて大事です。

能率向上と最新の設備に投資する税制

 令和2年度税制改正では、地域経済の活性化や課題解決の一助として「ローカル5G」へのインフラ整備などの投資減税が設けられました。

地方創生に期待されるローカル5G
 超高速・大容量・多数同時接続、超低遅延などの性能をもつ5G(第5世代移動通信システム)を、安全・信頼・安定性のあるインフラとして早期に集中的に整備するため、5G設備への投資について特別償却(取得価格の30%)または税額控除(取得価格の15%)ができる税制が創設されました。

●5Gというと、携帯電話事業者による基地局などの全国的なインフラ整備をイメージしますが、この税制では、地域の企業や自治体等の様々な主体が自らの建物や敷地内でスポット的に柔軟にネットワークを構築し、利用可能とする新しい仕組みであり、地域の産業やニーズに応じて限定的なエリアで行う「ローカル5G」への設備投資も対象としています。

●特に、ローカル5Gのインフラ構築は、人手不足や高齢化、地域経済の低迷などの課題解決の一つとして期待されています。

① 小売店の活用例…多数同時接続を活かして店舗と倉庫が直結したリアルタイムな在庫管理や電子決済が進むことで、人手不足に対応できる。

② 農業の活用例 …農業従事者の高齢化が進む中、情報収集のための農業用センサー、給餌ロボット、散水、薬剤散布ドローンなどを活用して、自宅から自動で畜産・農作業管理ができる。

③ 建設業の活用例…ドローンを活用した高精度な測量や遠隔地からの作業指示、建機の遠隔操作・自動操縦によって、建設現場の仕事のやり方が変わ
る。

④ 製造業の活用例…遠隔からの機械制御や高精細カメラによって品質確認・作業監視、AIによるデータ収集など、スマート工場化を進めることで人手不足でも生産性向上が図れる。

●中小企業者等の少額減価償却資産の即時償却の延長
 30万円未満の減価償却資産を取得した際に、合計300万円まで全額を損金算入(即時償却)できる措置が、対象法人の要件のうち常時使用する従業員数が1,000人以下から500人以下に引き下げられ、2年間延長されます。

●設備投資に対する減税措置は、昨年、一昨年の税制改正においても創設・拡充・延長され、現在も継続されているものがあります。

(1)経営力向上計画に基づく設備投資減税 ―中小企業経営強化税制―
 経営向上計画に基づく設備投資について、即時償却または税額控除(取得価格
の10%)が受けられます。(令和3年3月31日まで)。

(2)機械装置等への投資減税 ―中小企業投資促進税制―
 青色申告の中小企業等が一定の機械装置等を取得し、事業に使用した場合に、特別償却(取得価格の30%)または税額控除(取得価格の7%)が受けられます
(令和3年3月31日まで)。

<対象となる設備>
・機械及び装置(160万円以上)
・測定工具及び検査工具(120万円以上、1台30万円以上かつ複数合計120万円以上)
・一定のソフトウェア(一つ70万円以上、又は事業年度中に事業の用に供したソフトウエアの合計額が70万円以上)
・普通貨物自動車(総重量3.5トン以上)
・内航船舶(取得価格の75%相当額が対象)

残業には「36協定」が必要です!


●仕事の都合などで、従業員に法定労働時間を超えて労働させる、あるいは法定休日に労働させるには、従業員との間で、労働基準法第36条に基づく協定を結び、労働基準監督署に届け出ることが義務付けられています。

●「36協定」を締結していますか?
 労働基準法では、法定労働時間(1日8時間・1週40時間以内)と法定休日(1週間に1回又は4週で4日以上)と定めています。残業をさせる場合は、会社と従業員との間で、「36協定」を締結し、労働基準監督署へ届け出ることで、限度時間の範囲内で、時間外労働や休日労働が認められます。

 つまり「36協定」の届出のない場合は、残業させること自体が法令違反となります。但し、例えば、1日の労働時間を7時間としている場合に、残業を1時間させるときは、法定労働時間内での残業となるため、「36協定」の締結は必要ありません。

●残業時間の上限に注意が必要で、「月45時間・年360時間」を超える残業が必要な場合は、例えば、突発的な仕様変更や製品・機械トラブルへの対応など業務量の大幅な増加等に伴い、残業が必要な場合に限って「特別条項付きの36協定」を締結すれば、月45時間・年360時間を超えても残業をさせることが可能です。但し、限度時間を超えて残業する必要がある場合、出来る限り具体的な内容を定めなければなりません。

 また、残業できる時間も「時間外労働時間が年720時間以下」「時間外労働と休日労働時間の合計が1か月100時間未満、2~6か月間の月平均が80時間以下」「月45時間を超えることができるのは年6回まで」など上限があります。

●月や年間を通して繁忙期や閑散期があったり、曜日や季節によって仕事量が異なるなどは、労働時間を弾力化し業務の繁閑に応じた時間配分によって、時間外労働を短縮させる制度があります。

① フレックスタイム制…1か月以内の一定の期間の総労働時間を定め、その範囲内で労働者が始業及び就業の時刻を決定することができる制度。

② 変形労働時間制…一定の期間(1か月や1年単位)を平均し、1日及び1週間当たりの法定労働時間を超えて労働させることができる制度です。

 例えば、「1年単位の変形労働時間制」の場合、休日を含めて労働時間を考えるため、忙しくない時期は終業時刻を早めたり、休日を増やすなどして忙しい月に振り分けます。この変形労働時間制を導入するには、就業規則を改定するとともに、従業員との間で協定を締結し、労働基準監督署への届出が必要です。

●残業時間の上限規制に対応した「36協定」の締結・届出を行った場合、次の段階として、36協定に定めた内容を守る必要があり、経営者は労働時間を適正に把握しなければなりません。残業代などを計算する際には、単に1日何時間働いたかではなく、労働日ごとに始業や終業の時刻を管理しなければなりません。

3月の特集

決算日までに取引内容を明らかにしておかなければならない事


●令和元年10月1日から消費税率が8%→10%になり、同時に軽減税率8%も導入されたが、この辺のところを仕訳一本一本区分けせねばなりません。

●売上値引、貸倒損失等、期間をまたぐ取引が発生した場合、令和元年9月30日以前に元の取引が発生しているのであれば、10月1日以降生じたこの取引は9月30日以前の税率が適用になりますのでお忘れなく。よく調査では指摘されるところです。

●経費についても、発生時期と支払時期がズレているものも発生時期の税率を丹念に見るようにしましょう。特に、8%、軽減8%、10%と入り混じる場合、結果的に納税額に影響を与えるので要注意です。

●今回、軽減税率8%導入に伴い、課税仕入等の区分が困難な中小企業に対し、特例として期の途中でも簡易課税の制度を受けたいとの事であれば、その期中に届出を提出すれば、その期から適用との特例が出来ました。但し、令和元年10月1日~令和2年9月30日までの日に属する期間が対象です。

●いわゆる資産の部に対する確認事項
 売掛・在庫等残の確認は、即課税所得に影響を与えるので、極めて大事です。まず、売掛金については、不良債権、貸倒が発生している場合があります。この辺りの中味を確認し、貸倒損失としての税法の条件を満たしているものがあれば、速やかに期末処理すべきです。
 また、在庫についても死蔵品、売れ残り、陳腐化等、商品価値のないものは税法の条件と突合しながら、適切な処理が望まれます。減価償却が伴う固定資産取得に関しても、押し込みで決算期末に計上している場合があるが、あくまでも事業の用に供した日から減価償却計算開始となるので、ただ物があるだけでは償却費計算は出来ません。
 中小企業は仮払金や立替金が日常的に多く発生します。特に、決算月末残として残っている場合、あくまでも内容つぶしをしっかりしておかないと最悪社長給与でしょう、と当局がとんでもない言いがかり⁈を言ってくる場合があります。

いよいよ令和2年4月1日から不動産賃貸契約のルールが変更となります。


●不動産賃貸契約終了時の原状回復費用について、今までどちら(借主・貸主)が、負担するか明確な規定がなかった事によるトラブルが発生していました。今後は、原状回復費用について、一義的には借主に責任があるとしても、通常の使用によって生じた通常損耗や経年変化については、借主に責任はないと明文化しました。但し、両者間で合意すれば通常損耗についても借り手が責任を負うと言う「補修特約」が認められました。

●敷金は原則返還する事を改めて確認する
貸主は契約終了時、借主に返還せねばならないが、
①借り手の未払家賃 ②損害賠償金 ③原状回復費用(補修特約の有無・内容で額変更)の3条件がある時は、この分を差し引いて返還となります。

●賃貸時に保証人を設定しますが、今まで極度額(天井知らず)がないに等しい状況だったのを改め、書面にて明確に限度額を定める事になりました。拠って、これからは限度額の定めのないものは無効。主債務者の死亡、保証人の破産・死亡等があった場合は、個人根保証契約における主債務の元本は確定し、その後に発生する主債務は保証の対象とはなりません。

●駐車場、資材置き場などの賃貸借期間は現行の20年から最長50年となります。いわゆる「建物の所有を目的としない土地の賃貸借」については、存続期間として、20年から50年となりました。借地借家法に適用される「建物の所有を目的とする土地の賃貸借」については、従来通り上限はありません。

●新民法は令和2年4月1日からスタートするとして、この日の前の契約書は従来通り、この日以後は新民法が適用となります。施行日後でも両者合意の下であれば新契約した分も新民法適用可です。保証人を設ける場合、これはこれで賃貸借契約書とは別の契約となるため、それぞれについて新民法の適用を考える必要があります。

労働時間・休日は労基法に対応しないといけない

令和2年4月1日から、中小企業も改正労働基準法の残業の上限規制が適用されます。

●法定労働時間と所定労働時間
 まず、法定労働時間とは「1日8時間、かつ1週40時間」となっています。休憩時間として1日の労働時間が6時間超ですと、休憩時間は45分以上、1日の労働時間が8時間超ですと、休み時間は1時間以上となっています。法定休日とは「1週間に1日又は4週を通して4日以上を与える」となっています。週休2日制は、いずれか1日が法定休日となります。

●残業時間とは
 労働時間が1日7時間の会社が、仮に8時間働かせた場合の1時間は法定内時間外労働(残業)となり、さらに9時間だとした場合、この1時間は法定外時間外労働(残業)となり、一定の割増賃金が必要です。1日ではなく1週でも同じ発想で、1週40時間を超える分は、法定外時間外労働となります。いずれにせよ、残業をさせる時は「36協定」の締結・労働基準監督署への届出が必要です。

●変形労働時間制について
 上記のようなルールになじまない業種もあります。1日や1週の単位ではく、月ないしは年を単位とした労働時間を想定するのもあります。月や年単位で法定労働時間の範囲内であれば、1日ないしは1週単位で8時間(日)ないしは、40時間(1週)を超えても時間外労働にはならないという制度もあります。

※ いずれにせよ、これをきっかけに従業員と話し合って、自分の会社としての労働環境改革をしてみてはいかがでしょうか?

2月の特集

社長の想いを経営方針に落とし込む

 社長が経営計画を立てることは、社長自身の強い動機付けとなり、また従業員が業務を行う上での道標となります。

●生きた経営計画とは?
 経営者の中には、計画よりも売上が大事とか、経営計画を作成してもその通りにはいかないという考え方も少なくないと思います。生きた計画として活用されるためには、社長の想い(経営理念)を実現するための経営ビジョンや具体的な方針などをまとめ、更にそれを数値目標に落とし込み、経営計画に盛り込んでいかなければなりません。

まずは、プランを書き出し明文化しましょう
(1)基本方針
・自社の経営理念を実現するための対象(地域、業界、顧客層)は何か?   
・その対象に自社が提供する価値は何なのか?
・新しいチャレンジはあるのか?
   
(2)商品・サービス
・新たな商品の販売予定はあるか?
・価格政策を検討しているか?
・既存商品の改良、新色などの新たな導入予定はあるか?

(3)得意先・顧客
・得意先への営業強化で、より多く買ってもらえる見通しがあるか?
・新商品によって新規顧客を開拓する予定はあるか?
・優良販売先はあるか?

(4) 販売促進
・広告・チラシなどの広報活動の予定はあるか?
・受注予定の案件はあるのか?
・新規開拓のための営業予定はあるのか?

(5) 新商品・新事業開発
・開発・進行中の新商品、企画はあるのか?
・新商品・新事業の販路は決めているのか?

(6) 内部体制
・新規採用、働き方、休み方改善の予定はあるか?
・人材教育・育成の予定はあるか?
・新型設備やAI・IT機器の導入予定はあるのか?

 など、具体的な考えと戦略が明文化すれば、それを数値目標化することによって、粗利益はいくら必要かがわかり、数値計画として落とし込んでいくのです。

中小企業の融資環境が変わる!

 金融検査マニュアルの廃止で、中小企業の融資環境がこれまでの企業格付け重視から、個々の企業の事業内容や将来性重視へと変わることが期待されています。

これまで金融機関は融資判断において企業格付けを重視してきましたが、バブル崩壊により、多額の不良債権を抱え、いわゆる金融危機が起こりました。対策として金融庁は金融検査マニュアルをもとに、融資先の決算書の数値による企業格付けを重視した検査を行いました。その結果、金融機関の融資姿勢が企業格付けを重視するようになったわけです。

●金融機関が企業格付けを重視した結果、融資先企業の事業内容よりも、担保や保証が必要以上に重視されることになり、事業の将来性よりも、バランスシートの健全性が重視されるようになり、地域に必要な企業の再生支援や将来性のある事業への融資が難しくなってしまいました。

●金融機関が融資先企業との対話よりも、格付けなどに集中してしまい、企業の育成・発展を通じて地域経済の活性化に貢献するといった本来の金融機関の役割が弱くなってしまいました。そのため、その要因となった金融検査マニュアルを廃止し、これまでの融資姿勢を改めることになりました。

●金融検査マニュアルの廃止によって、担保や保証に重視、将来性よりも健全性を重視、また格付けなどに注力した融資から、事業内容や将来性を評価した事業性評価融資や担保・保証にとらわれない融資に取り組むことで、特に運転資金などの短期継続融資の増加が期待されています。

●今後、中小企業が融資を受ける際、金融機関に対してどのような説明が必要かというと、返済原資の将来キャッシュフローと、それを生み出すための計画が中期経営計画になりますので、なぜ返済できるのかを説明することになります。経営計画の策定にあたり、決算書が重要になります。融資後に金融機関が企業の業績をチェックするものでもあります。その情報開示には、会計事務所の支援が欠かせません。

●ようするに、日頃から社長自身が金融機関と対話し、自社の財政状態、事業内容の現状と課題、今後の経営の方向性などを正しく伝えることが必要です。具体的には、毎年決算書を提出することはもちろん、毎月試算表を提出しましょう。そのためには、月次決算体制を整える必要があります。

所得税確定申告の注意点

 個人事業者や、会社経営者、サラリーマンなど給与所得者であっても確定申告が必要な場合があります。事業収益や会社からの給与等のほかに、収入として申告すべきものがありますので、申告漏れに注意しましょう。

社長をはじめ役員が会社から支給される給与が年間2,000万円以下の場合は、年末調整を行えば、基本的には確定申告をする必要はありません。しかし同族会社の役員がその同族会社から給与の他に、例えば会社に賃貸している不動産の賃貸料や会社に貸し付けている金銭の利息収入分は確定申告が必要になります。

●生命保険会社等から満期保険金や解約返戻金などを受け取った場合は、一時所得として確定申告が必要な場合があります。生命保険の契約者(保険料負担者)と満期保険金の受取人が同一人でない場合は、贈与税として申告が必要になります。

●上場株式等の譲渡や配当による収益は次のような場合、確定申告が必要です。
・源泉徴収なしの特定口座における譲渡による収益が20万円超である。
・譲渡損失を翌年に繰り越す。
・配当と上場株式等の譲渡損失を通算する。
・配当控除を受ける。

●FX取引や仮想通貨の取引による損益は、確定申告が必要な場合があります。所得金額は、取引業者が交付する年間取引報告書等を基に計算します。

●不動産や金などの資産を売却した場合にも原則として確定申告が必要です。マイホームを売却して3,000万円の特別控除の特例や譲渡損失を他の所得と通算する特例などを受ける場合には、確定申告が必要になりますので注意しましょう。

●自家消費とは、事業のために仕入れまたは製造した商材等を自身の生活のために消費することです。販売用資産などの自家消費は、現金等の収入を伴いませんが、仕入金額(製造原価)と売値の70%のいずれか高い金額を収入に計上する必要があります。

●アパートを賃貸し入居者の退去時に、部屋の原状回復費用と、預かっていた敷金を相殺した場合は、原状回復費用は「修繕費等」、相殺した敷金は「収入」として計上することになります。

●個人事業者が、消費税の経理処理について税抜経理を採用している場合に発生した益税もその発生した年の収入に計上しなければなりません。

1月の特集

経営理念が会社の生死を分かつ⁈

 会社の存在理由と内容を公けにするだけで、会社の浮沈にかかわる事があります。
 
 例えとして、白アリ防除の会社が「白アリ防除」する会社ですよと公けにしていたが、逆にそれしか出来ない会社とのイメージを世間に与えてしまっていた。世代代わりを機会に、経営理念として「住環境や社会インフラの維持・整備」に変え、同時に会社の名称も今風に変えたところ、会社の業績も上向いてきました。

 もう一つ例を出すと、いわゆる産廃屋さんですが、ゴミ屋さん等汚いイメージがつきまとい、場合によっては地域住民から「町から出ていけ!」との逆風が吹く事もあります。

 そんな中、思い切ってリサイクル事業資源再生事業ですよと経営理念を変え公けに明らかにし、そしてそれを実行していったところ、近隣住民からも受け入れられ、売上も増えていきました。同じような事をやっているのだが、事業の視点を明確にしたところ、上記の通りになりました。これこそ経営理念が会社を再生飛躍させた良き例です。

小さな会社で如何に稼ぐか!

 小さな会社は圧倒的にないないづくしの状態です。即ち、資金はない、人はいない、技術もそれなり、もちろん組織もネームバリューもないとなっています。こんな状況でビジネスをするわけです。まずは、当会社の持ち味は何かを見極める事です。そこに全エネルギーをかける事です。

〈具体的には〉
●粗利を生みだす仕事に、より多くの人材を投入する事
●理など社内で行う仕事は徹底して合理化し、作業量を減らす
●役員数を減らし、同様に組織の階層を少なくする

 そして、社長は圧倒的に働かなければならない。即ち、(仕事)時間×質=勝つ力の源 となる。この社長の仕事とは、戦略を練る事です。即ち、商品・地域・営業戦略の事を指します。要は、どこに何を投入すれば稼げるかを考える事が主な仕事なのです。

令和2年から所得税の仕組みが変わります

 令和2年分の所得税から、給与所得控除や基礎控除の控除額の見直しが行われます。そして10月から年末調整手続きが電子化されます

1、給与所得控除、基礎控除の見直しがされ、年収850万円超は税負担が増えます。

●給与所得で自動的に計算される必要経費(給与所得控除分)が10万円引き下げられます。また、給与収入850万円からその上限額(給与所得控除分)が195万円で頭打ちです。即ち給与収入850万円以上は差し引く経費は一律195万円になるという事です。

●基礎控除38万円も、10万円引き上げられますが、合計所得2,400万円を超えると段階的に減少し、2,500万円超になると、基礎控除は0になってしまいます。

●給与収入850万円を超えても障害者や扶養親族がいる人は、新たに所得金額調整控除が設けられ、税負担の緩和が採られています。

2、年末調整時の生命保険料控除証明書の用意の仕方

●今までは、本人が生命保険料控除申告書に記入してだったが、従業員から会社への流れが電子となります。

●データの取り方として、保険会社のHPから取得するか「マイナポータル」(政府が運営するオンラインサービス)で証明書を貰うかのいずれかになります。