HOME | 今月の税務・経営通信2021

更新日 2021-02-04 | 作成日 2021-01-13

3月の特集

経理業務の基本について

簿記とは、経済取引を借方要素と貸方要素とに分けて各々科目(現経済取引内容を表わすもの)を付し、各々金額を入れる事によって経済事象を図式化する方法です。

これを駆使する事に拠って、会社の財産状態、損益状況を表すものです。

・この業務をしている際、いわゆる仕訳を起票している時に、後で誤りである事が発見される場合があります。

その際、過去の誤りを全て消去してしまって全く新しい仕訳を入れるという事は何故誤りであったかを検証するために過去の分も残しておかないと正しく経済事象を表現できないので、過去の分も残す事になっています。

でなければ、経済事象を正しく表現した事にはならないので、簿記の世界では修正訂正は重要な意味を持っています。

・簿記の世界で直し方にも一定のルールがあります。

・文字は誤り部分だけの直しですが、数字の場合は一連の数字全部を直します。
・一行全部取消は、誤記部分を複線で朱記して右端に空行の文字を記す。

・数字・文字の直しは、インク消やナイフ、貼紙等を用いての原記入の消去は御法度です。

即ち、決算書は仕訳をまとめたものであり、これが結局法人税額計算へと結がっていきます。そしてきちんと仕訳が出来ていないと法人税法にも影響を及ぼす事になります。

財務体質の良い会社にするには

・B/S上でみるに、大きく資産・負債(他人資本)・純資産の3つから成り立っています。

個別に見るに流動資産の売掛金について言えば、在庫→売上→売掛金回収との流れがあります。これの回転がよければ資金効率がよいと言えます。

棚卸資産も同じ事が言えます。逆に回転率が悪いと不良債権とか、不良在庫が発生していると言えます。

固定資産について言うに、過剰な固定資産投資をするといわゆる資金不足が生じ、最悪、倒産に至ります。

このようにみていくと、その業界にとって望ましい経営指標を目指して経営をしていく事が結局のところ財務体質強化に結がっていきます。

3ヶ月ごとの業績総括をしよう

・中小企業は、売上をどうやってあげようかと、それこそ経営者は毎日考えています。実際のところ、現実問題として俗に言う4半期決算を行うことは正直無理だし、3ヶ月で数字を出して、改善策を見つけ、それに対しplan do seeをしたとしても、正直限界があると思います。

では何もしていかなければ自滅あるのみとなってしまうのですが、少なくとも売れ筋商品は何か、上得意のお客様はだれか、の吟味はする必要があります。

そして無理・ムラ・ムダ(要するに効率的でない)なものを見つけ出す必要もあります。それに対処すべく3ヶ月単位の現状把握は絶対に必要になります。そして、少しでも改善策を見つけ出さねばなりません。

コロナ禍の世の中の状況下、刻々と変化しているので、それに対して手を打たねばならず、またタイミングも早ければ早い程良いのです。

2月の特集

令和2年度分の個人確定申告はココを気をつけよう!

●未だコロナ禍は終焉には程遠い状況であるにもかかわらず、毎年の事ですが、また個人確定申告の時期がまいりました。コロナ禍真っ最中なので、今年の個人確定申告はなしと言う事はもちもんないでしょうが…。

●個人確定申告の対象者は皆様承知の事と思いますが、以下の人たちです。

イ. 個人事業主
ロ. 不動産オーナーの人
ハ. 不動産の売却益が出た人
ニ. 同族会社の役員等で会社から給料以外に貸付金利子とか、不動産の賃貸収入を貰っている人
ホ. 給料の年間収入が2,000万円を超えている人
へ. 2ヶ所以上から給料を貰っている人
ト. 給与所得あるいは退職所得以外の合計所得金額が20万円を超えている人
チ. 生命保険の一時金、損害保険の満期保険金、懸賞の賞金品、当選金品のある人(確定申告が不要な場合も有り)
リ. 一定額の公的年金を受け取っている人
ヌ. 雑損控除、医療費控除、寄附金控除の適用を受ける人

●令和2年度の個人確定申告で特に注意する個所ですが、令和年度の前半でコロナ対応の事で矢継ぎ早に給付金等が支給されました。具体的には「持続化給付金」「家賃支援給付金」「雇用調整助成金」です。これらは、事業に関わるものとして課税の対象になっているので要注意です。一方、国民に一律に10万円支給された「特別定額給付金」「新型コロナウイルス感染症対応休業支援金・給付金」「子育て世帯への臨時特別給付金」は非課税のため申告不要です。

●また、国から個人宛に給付されたGo Toイートの利用時のポイントや食事券に対する25%のプレミアム分、Go Toトラベルを利用した旅行者への国からの給付分(旅行代金の1/2相当額)は一時所得となるが、課税対象金額は他の一時所得と合計したところから50万円を差し引き、更に1/2をするのでそれほど課税対象金額は増えません。

●コロナ禍で納税猶予された税金分は、猶予を受けた中間申告分や予定納税分と同じ年分の確定申告期限までとなります。

●令和2年度分は青色申告特別控除、基礎控除の金額に変更があります。即ち、基礎控除は38万円から48万円へ(原則)、一方青色申告特別控除は65万円から55万円へ変更となりました。但し、電子申告か、あるいは電子保存帳簿をしていれば、青色申告特別控除はプラス10万円が追加されます。

●PCR検査費用は、医師の判断の下で受けたのであれば医療費控除対象だが、自分自らの時は医療費控除対象外となります。

コロナ禍でも伸びている売上がないか調べる!

具体的には得意先と商品の中味についてよく調べる必要があります。

【得意先に対して】
イ. 昨年との比で、それほど売上金額が変わらない得意先がないかどうか。
ロ. 昨年後半以降、売上が回復している得意先はないかどうか。
ハ. コロナ禍以前よりも売上が増えている得意先はないかどうか。
ニ. 昨年後半以降も売上が落ちたままの得意先はないかどうか。
ホ. 得意先の売上順位に変動はないかどうか。
へ. 国内と海外との間で得意先の入れ替えがないかどうか。 

上記で調べたことで、得意先のどこが強くてどこが弱いかがわかり、販売計画などもこれらの得意先の状況を考慮していく必要があります。

【商品に対して】
イ. 商品の売上順位に変動はあるか。
ロ. 新商品や定番商品は売れているか。
ハ. コロナ前と後で売れ筋商品にどう変更があったか。
ニ. 売れ筋商品の価格帯や購買層に変化があったのか。
ホ. 通販などのEC取引での売上が伸びている商品は何か。

商品の売れ筋状況を数値で把握し、これが今後の商品開発により正確な情報を与えるものでなければなりません。

*最後に、これらは主に2点(売掛先、商品)に絞って利益計画を作成し、計画・実行・評価・改善を検討しなければなりません。

顧用を守り、事業を継続する手段を検討する

●コロナ不況が世の中に蔓延しています。こんな状況下であっても、雇用環境の改善は国主導で刻々と企業に迫ってきています。

イ. 令和3年4月 ⇒ ・同一労働同一賃金制の中小企業への導入
           ・高年齢者雇用安定法の改正
ロ. 令和4年4月 ⇒ ・パワハラ防止関連法の中小企業への適用
ハ. 令和4年10月⇒ ・パートタイマーへの厚生年金の適用拡大
ニ. 令和5年4月 ⇒ ・月60時間超の残業に50%超の割増賃金を適用

●この辺のところに対応できない事業所は存続できないという憂き目に遭う事を
意味しています。

●コロナ禍で、休業や時短営業をせざるを得ない事業所は雇用調整助成金を上手に使っていかざるを得ません。

●ここではこんな状況下、事業所の生き残りをかけ、より市場性のある商品・サービスを探求し、その上で生産性を上げていかなければならない事になります。そんな中、経費の削減、役員報酬の減額、公的助成金の活用をして事業所全体に費用対効果の主旨を徹底させなければならなくなっています。

1月の特集

企業は社会の公器

― 自社の存在意義を再確認しよう ―


1、商いとは、売り手と買い手の両者が満足するのは当然として、更に社会に貢献しなければなりません。すなわち「社会」とは、具体的に ① 顧客 ② 社員(家族含)③ 経営者(家族含)④ 取引先 ⑤ 株主 ⑥ 地域社会 ⑦ 環境・資源 ⑧ 行政機関等の約8
種類の利害関係者を想定せねばならない。その中に会社はあります。

2、では、会社とは何か。改めて考えるに、企業とは社会の中での存在物であり、いわば社会の公器としての役割を担っているのである。という事は、常に社会が要請するものを供給せねばならぬという使命を帯びていると言っても過言ではありません。

3、では、中小企業はどうすれば良いか?!もちろん中小企業と言えども、社会の公器である事に変わりはありません。逆に大企業よりも小回りが効くので、社会のニーズに対し率直に耳を傾ける必要があります。現在、コロナ禍にありますが、社会のニーズが突然無くなると言う事はありません。ひとつひとつ探し出し、その中での過程で必ずや、その企業にとって社会に対し役務提供するべきものは存在するはずです。

4、急激な環境変化で当社は何ができるのか?!

コロナ禍の社会は以下の状況が考えられます。
①コロナ禍前の売上には絶対に戻らない
②衛生面での意識の高まりが違う
③非接触、非対面へ移行している
④デジタル化が急速に進む
⑤リモートによって、以前とは違う行動パターンが生じる
⑥以前の外国人観光客はもう戻ってこない
⑦人の移動に制限が加わる
⑧いわゆる客商売(対面商売)が廃る
⑨コロナ禍で、ひょっとすると新たなビジネスが生まれるかもしれない

では、中小企業はどうすればよいか?!

まずは、自社の現状分析をし、外部環境でチャンスとなるものがあるのか、マイナスになるものは何かを分けます。逆に内部環境で同様の分析をします。この分析の中で、当社の強みが出てくるかもしれません。そこを徹底的に洗い出しをする必要があります。言わば、ビジネスチャンスを掘り出す作業をするのです。同時並行で、アンケート、SNS、モニター等で反応を見る事が大事です。提供側とサービス等を受ける享受側との間でズレは必ず生じるので、いわば市場の声を聞く事は絶対に必要であります。

5、機会と強みを活かした戦略を考える
まず、コロナ禍の世の中では、自社の守備範囲内ですが、何が必要とされるか、そしてそれが必ずやニーズとして生みだされるものがあるはずです。そしてそれを一大目標にし、それに合わせて準備をし、仕組みを作り、人を作る事だと考えられます。

また、その事が他社(競争者)との違いを生み、結果的に常に他社を意識する事になります。顧客側にとっては、他のものより当社の提供物の方が良いと思うのは、比較からに拠るものであります。

全く新しいものが市場に提供されても、市場経済である以上、比較との問題は避けて通れません。市場に対し、当社の強み弱みがクリアになったとしても、それはある需要に対してだけであり、対象物(需要)が変われば全く逆になる可能性大…と言う事は視点を変えた分、発想を変えれば弱みにも強みにもなり、強みは弱みにもなるのです。

対象物の捉え方を変える必要有り

例えば、店舗経営の場合、自分1人で借りるのではなく複数人で時間帯に拠って
店舗を借りる事も可能だし、人の問題でも仕事をパターン化する必要があるが、同業他社で同一人物を時間帯別で雇う事も可能であります。

要は、1つの視点からものを見るのではなく、異なる観点からものを見る事が絶対に必要です。レストラン閉鎖でコックが余ったとなれば、コックを個人宅に派遣してフランス料理のフルコースセットを作ってもらうとかもひとつの方法であります。

急速にデジタル化が進む

書類のやり取りでなく、データ化した資料をやり取りする方向へと進んでいます。それは便利ですから。しかし、ここで一番の問題は情報の漏洩です。

情報をデータ化し、より一層便利さを追求するも、常にデータ化による情報漏洩はつきまとう。この負のコストをどこまで許容できるかで進化の度合いも変わってきます。

現在は、ハッカーといたちごっこをしているのが現状。社会全体としても、負の部分をどの程度まで抑え、そこの境目をどこまで低くするかで将来の進化がかかっていると言っても過言ではありません。